オンラインフィットネスがいま求められる理由とは?

新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛生活により、自宅で手軽に運動できるオンラインフィットネスが流行しています。
元々フィットネス市場は、日本人の健康志向の高まりの影響もあり2012年以降、7年連続で成長を続け、2018年には4,800億円と過去最高の売上を記録しました。
そんななか、新型コロナウイルスの影響で、フィットネスジム自体が休業を余儀無くされました。そこで家庭でも配信動画を観ながら運動を楽しめることから、オンラインフィットネスに注目が集まりました。
コロナショック以前にも、筋トレ系YouTuberがオンライン上でトレーニング方法やヨガ、ストレッチをレクチャーする動画は人気がありました。しかし外出自粛要請以降は、YouTubeのトレーニング動画の視聴者数、登録者数が爆発的に伸びています。
オンラインフィットネスの人気の理由はその手軽さです。
ジムに通う場合は、人目があるので服装を整えるなど、身なりを気にする必要がありました。また「変な表情でトレーニングしていないかな」「サボっていたら格好悪い」など、服装以外でも色々と神経を使うこともあったのではないでしょうか。もちろん、ジムに通う時間とお金もかかります。
その点、オンラインフィットネスは基本的にインターネット環境さえあれば、自宅で人の目を気にせずに、のびのびとトレーニングができます。身なりを気にする必要もないですし、トレーニング中の休憩も自由です。
自分の好きな時間に好きなペースでトレーニングを行えて、テレワークや家事の合間に取り組める手軽さが、オンラインフィットネスの流行の理由といえるでしょう。
人気のオンラインフィットネスとは?

オンラインフィットネスといっても、2~3分の軽いエクササイズから、40~50分の本格的なトレーニングまで様々です。ここでは人気のオンラインフィットネスをご紹介します。
1.HIIT(ヒット)
『HIIT』とは「High-Intensity Interval Training(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)」の略で、短時間で複数のトレーニングを取り入れる高強度インターバルトレーニングのことです。
例えば、スクワットと腹筋、背筋を15秒程度のインターバル(休憩)を挟んで連続して行ったり、ジャンプする動作の様な高強度のトレーニングと、軽い体操の様な軽強度のトレーニングを組み合わせたりすることで、短時間で脂肪を燃焼させる効果があります。
最大のメリットは短時間で脂肪燃焼効果があり、何よりダイエットに最適ということ。脂肪燃焼させるためには、20分以上の有酸素運動が必要と以前はいわれていましたが、現在では体を動かしてすぐに脂肪燃焼が始まることが分かっています。
ですので、数分間のHIITを毎日行うだけでも脂肪燃焼でき、理想の体に近づけます。オンラインでHIITを行う際に必要な器具は、強いていえばヨガマットと水とタオルくらいでしょう。
HIITは有酸素運動と筋トレをセットで行うので、慣れていない方は最初のうちは筋肉痛になるかもしれませんが、それだけ効いている証拠です。1ヵ月もHIITを継続すれば、体の変化に気づけるでしょう。
2.筋トレ
「筋トレはジムで器具を使わないとできない」、というのはもはや過去の話で、オンラインフィットネスでは筋トレも人気です。
筋トレと聞くと、重いダンベルが必要なイメージがありますが、器具がなくても自宅で高強度のトレーニングは可能です。オンラインで配信されている筋トレ動画の大半は『自重トレーニング』という器具を一切使わない筋トレ。
腕立て伏せや、腹筋、背筋、スクワットなど、様々なバリエーションで自分を追い込めます。動画のほとんどは2~3分、長くても10分程度で、筋トレ初心者に人気の高い動画も多数あります。
中でも人気なのが「腹筋」の筋トレ動画です。腹筋を割るための毎日のエクササイズについて紹介した動画は数多くありますが、公開からわずか1年で総再生回数が約1,800万回を記録しているものもあります。
自宅にいながら短い時間でトレーニングできますし、動画編集も工夫しているものが多いので、楽しみながら続けやすく、効果も実感できるのではないでしょうか。
3.ヨガ
オンラインヨガも非常に人気です。ヨガを行うことで自律神経が整い、肩こりや腰痛の改善になりますし、代謝が上がることにより、ダイエット効果も期待できます。
ストレス解消効果もあることから女性を中心に人気がありましたが、様々な事情でヨガのスタジオに通えない人もいます。例えば、小さなお子さんがいるので家を空けられない人や、仕事が忙しい人、家の近くにスタジオがない人などです。
また、男性はヨガに興味があってもヨガ教室は女性が多いので、入りにくいイメージがあります。
その点、オンラインヨガの場合は自宅にいながら手軽にヨガを楽しめます。朝起きた時に体をほぐすため、夜寝る前にリラックスするためなど、用途に合わせてヨガのレッスンを受けられることも魅力です。体が硬かったとしても、自宅の場合は誰の目も気にする必要はありません。
オンラインヨガの登場で気軽にヨガを始めやすくなりました。
4.ストレッチ
短い時間で手軽に行えることから、ストレッチ動画はTwitterなどのSNSでも動画が拡散されやすい、オンラインフィットネスです。
筋トレ前後に行うストレッチから、肩こりや腰痛に効くストレッチ、深い眠りにつくための寝る前のストレッチまで様々なバリエーションがあります。
中でも人気のストレッチが開脚ストレッチです。足を180度広げるためのストレッチを始め、開脚してベターっと地面に手をつけるためのストレッチまで、非常に需要があります。
オンラインストレッチ動画で必要な器具は、ヨガマットのみです。場合によってはストレッチポールやストレッチローラーを使うこともありますが、基本的にはヨガマットだけで十分でしょう。マットを敷かず、床で直に行うことも可能ですが、ひざや背中を痛めやすいのでご注意ください。
5.ゴルフ
外出自粛のなか、オンラインゴルフレッスンも需要を伸ばしています。
LINEやZoomといったツールを使い自身のフォームの動画をコーチに送ることで、改善点のアドバイスをもらうなどのやり取りをオンライン上でできる仕組みです。対面ではなかなか受講が難しい、実績のある人気コーチから直接指導してもらえるという点でも、オンラインゴルフレッスンは注目されています。
スマホ1台とゴルフクラブさえあれば受講できる点も嬉しいですね。1回のレッスンで3,000円〜くらいが相場で、月額制や回数制などで料金プランが分かれます。
オンライン化で変わるフィットネスと私たちの生活

オンライン業界は2020年4月の緊急事態宣言以降、右肩上がりで成長しています。それはフィットネス業界も同じで、これまでの生活に色々な変化をもたらしています。
もちろん、ジムはトレーニング器具が充実しているなどのメリットもありますが、例えば、ジムに通う場合の相場は月額8,000円前後である一方、オンラインフィットネスの場合はパーソナルコーチ付きで月額980円程度からと、とにかく安いことが魅力です。
今までの「身体を鍛えたり、健康を維持したりするには必ずしもジムに通わなければいけない」という時代は終わり、これからは自宅にいながらスマホ1台で本格的なトレーニングを行える時代です。
実際にオンラインフィットネスをやってみると、トレーニングをレクチャーしてくれるトレーナーは、飽きないようにトレーニング内容を工夫しています。ときには画面上で励ましてくれたり、楽しませてくれたり、継続できる仕組みが施されています。
またオンラインフィットネスには2~3分の短い動画も多いので、時間がない人や初心者でもサクッと取り組める点も人気の理由の一つです。
新型コロナウイルスの影響により、私たちの健康志向も高まっています。
オンラインフィットネスが浸透することで、多くの人が安全に低価格で気軽にトレーニングを行え、健康的な生活を送れるようになりました。今では、幅広い年代の人がオンラインフィットネスを利用しています。
運動によって心身が健康になり、仕事や勉強などの集中力が向上し、さらには睡眠の質まで高まるでしょう。運動不足に悩んでいる方や、運動を習慣化したいとお考えの方は、ぜひオンラインフィットネスを始めてみてはいかがでしょうか。
参考:
・公益財団法人 日本生産性本部 余暇創研レジャー白書2019(外部サイト)
ライタープロフィール

『想いを言葉に』をモットーにWEBマーケティング、金融、IT、BtoB、コラム記事、などセールスコピーライティングからSEOに特化した記事を執筆するWEBライター。Udemyベストセラー講師としても活動中。趣味は楽器演奏と筋トレ。
岡筋 耕平 紹介ページ(外部サイト)
岡筋 耕平の記事一覧はこちら