筋肉の重量は加齢とともに減少
公益財団法人長寿科学振興財団が運営している「健康長寿ネット(外部サイト)」によると、筋肉の重量は、成人で体重の約40パーセントを占めるのだとか。個人差はありますが、20歳ごろに比べ70歳ごろには筋肉の重量が30パーセント減少してしまうそうです。年間で0.6パーセント減少しているということになります。

単純に計算すると、体重が70キログラムの人は、最終的に約8キログラムも筋肉の重量が減ってしまいます。特に若い頃より体重が増えている人は、要注意です。筋肉の重量が減ったにも関わらず、体重が増加してしまうことで体を支える力が弱まり、姿勢が悪くなる原因になる恐れがあります。姿勢の悪化はさらなる体のゆがみを引き起こし、肩こりや腰痛の原因にもなります。年齢を重ねても正しい姿勢を保っていられるよう、体を鍛えてみてはいかがでしょうか?
体幹トレーニングってなに?
「よし、それじゃ筋トレやるぞ!」と意気込んではみたものの、急にハードな筋トレを始めるのはケガの元。無理は禁物です。そこでおすすめしたいのが「体幹トレーニング」です。体幹トレーニングは胸部、腹部、腰部、背部など、胴体部(体幹部)を重点的に鍛えられるトレーニングです。
体幹は立つ、座る、歩くなどの基本的な動作をするときに重要な役割を担っています。「体幹を鍛える」というと大変そうに感じますが、体幹トレーニングは、体幹部の筋肉をバランスよく強化することを目的にしているので、重いバーベルを持ち上げたり、ハードに走ったりはしません。今まであまり運動をしてこなかった人にとっても始めやすいという点でおすすめです。

例えば立ったまま片足立ちで靴下を履いたり、背筋を伸ばしてお腹に力をいれて歩いたりするだけでも体幹を鍛えることができます。毎日続けると、体幹が強化されていくことを実感できるでしょう。
体幹トレーニングの効果とは?体幹トレーニングで注意すること
体幹を鍛えると、体の動かしやすさを向上させる効果が期待できます。体のどんな動きにも体幹の筋肉は作用しているので、バランスよくトレーニングすれば動きやすい体になっていきます。体幹トレーニングで脊柱や骨盤を支える筋肉を強化すると、姿勢をまっすぐにして安定させやすくなります。体幹の筋肉が弱まりアンバランスになることで姿勢を悪くすることもありますが、体幹トレーニングを続けることで予防できるかもしれません。また、体幹を鍛えることで、緩んだお腹を引き締めたり、筋肉の減少による腰痛を改善したりする効果も期待できます。
体幹トレーニングにはたくさんの方法があります。プロのスポーツ選手が取り組むようなハードなメニューもありますから、無理をせず負荷の低いものから取り組んでください。急にハードなトレーニングをするとケガの原因になることもあるので要注意です。専門のトレーナーの指導や専門家の書籍などで自分にあった体幹トレーニングを見つけましょう。
体幹トレーニングは、運動をしてこなかった人でも取り組めるうえ、様々な改善効果が期待できます。体の衰えを感じたら、あきらめる前に体幹トレーニングを始めて健康な未来を手に入れましょう。
(記事提供元:株式会社イノーバ、画像提供元:株式会社アマナ、PIXTA)
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