いつか行きたい夢の世界一周旅行 費用・期間・コースのすべて【前編】

いつか行きたい夢の世界一周旅行 費用・期間・コースのすべて【前編】

いつか行きたい夢の世界一周旅行 費用・期間・コースのすべて【前編】

エアライン網が発達し、海外旅行がますます身近になっています。しかし、世界一周となると話は別。まだまだハードルが高い印象ですが、実際はどうなのでしょう?旅行作家の吉田友和さんに世界一周のおすすめルートや予算について聞きました。

10日間の休みで世界一周はできる!

「結論からいうと10日あれば世界一周はできます。予算は滞在スタイルによって、50万円から80万円くらいと考えれば良いでしょう」

そう話すのは、旅行作家の吉田友和さん。自身は607日かけて、奥さまと世界一周ハネムーンをした経験があり、その後も世界一周旅に関する著書を多数執筆しています。しかし、10日間で世界一周というのは、ちょっと忙しすぎるような印象がありますが、どうなのでしょうか。

10日間の休みで世界一周はできる!
短期間の世界一周は、飛行機の旅が基本になる

「もちろん本当に世界を見て回りたいなら、最低でも1ヵ月くらいほしいところです。ただ、忙しい現代人にとって時間は何より貴重ですよね。実は私も新婚旅行の後に、12日間で世界一周旅をした経験があるのですが、これはこれでアリなんですよ」

吉田さんは、12日間でアジア、中東、ヨーロッパ、北米を旅した経験(ルートは後述)を著書『はじめての世界一周』(PHP研究所)に記しています。訪れた都市に1泊しては、飛行機に乗る忙しい日々のなかで、どこかゲーム感覚のような楽しさがあったと言います。綿密に計画を立てて、確実にミッションをコンプリートしていく。短期間の世界一周旅は、忙しいビジネスパーソンと親和性が高いのかもしれません。

今回の記事では、前編として短期間(10~12日間程度)の世界一周ルート、後編としてより長期間(1ヵ月間程度)の世界一周ルートを吉田さんのアドバイス付きでご紹介していきます。

「世界一周航空券」を活用しよう

まずは、10~12日間で世界一周するルートづくりから。この場合、移動は「世界一周航空券」を使うのがマストになるでしょう。代表的な世界一周航空券は、「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」の3種類があり、それぞれアライアンスとよばれる航空会社グループが発券しています。海外出張が多いビジネスパーソンには常識かも知れませんが、全日本空輸(ANA)はスターアライアンス、日本航空(JAL)はワンワールドに加盟しています。もちろん規定のマイル数があれば、貯めたマイルで世界一周航空券をゲットすることも可能です。

「実は私も12日間で世界一周をしたときは、貯めたスターアライアンスのマイレージ特典で世界一周航空券を発券しました。必要になったのは、2010年時点で85,000マイル。ヨーロッパ単純往復が65,000マイルだったので、これはかなりお得でしたね」

「世界一周航空券」を活用しよう
世界一周旅をするなら必ず訪れたいニューヨーク

では、世界一周航空券を使うとどのような旅ができるのでしょう。まず、10日間程度というコンパクトな旅に適しているのは、スターアライアンスの世界一周航空券。29,000マイル以内、34,000マイル以内、39,000マイル以内と飛行距離によって料金設定があり、予算は約36万円~50万円程度。これで最大16区間のフライトを使い、3~15都市の滞在が可能です。詳しいルールは、スターアライアンス加盟航空会社のウェブサイト等で調べてもらうとして、吉田さんに考えてもらった10日間のモデルルートは以下の通り。見事にメジャー都市をカバーしています。

東京→台北→バンコク→ドバイ→イスタンブール→パリ→ロンドン→ニューヨーク→東京

東京→台北→バンコク→ドバイ→イスタンブール→パリ→ロンドン→ニューヨーク→東京

「10日間となると7ヵ国くらい巡るのが目安になるでしょう。1都市1泊ずつコマを進めていって、最後の都市で2泊するのがおすすめです。途中でひと休み、と5日目くらいで2泊したくなるのですが、そこでダレちゃうんですよね」

現地の食べ物も世界一周旅の楽しみの一つ。写真はタイ料理
現地の食べ物も世界一周旅の楽しみの一つ。写真はタイ料理

ホテル選びはロケーション重視で

短期の世界一周旅では、ホテル選びも重要なポイントになるといいます。最も重要なのは、ロケーション。郊外の格安ホテルを予約してしまうと空港とホテルの往復だけで1都市の滞在が終わってしまうということもあります。中心街のど真ん中にあるホテルを拠点にすれば、目的の観光をした後、ホテルでリラックスした時間を楽しめます。

ホテル選びはロケーション重視で
アジアならこんなホテルに泊まれるチャンスも!

「ホテルのグレードも気になるところです。予算に上限なしというセレブな方はいいですが(笑)、一般論でいうと物価の高いパリやニューヨークで一流ホテルに宿泊すると出費が跳ね上がります。ならば、アジア圏で普段は絶対泊まらないようなゴージャスなリゾートホテルに宿泊して、エステなどを楽しみながら、ゆっくりするのも旅の楽しみですよね」

確かに、屋上に船を冠したデザインで有名なシンガポールの『マリーナベイサンズ』やインドの宮殿ホテル『タージマハル・ホテル』などもホテル予約サイトを利用すれば、十分手が届く料金を探せますのでおすすめかもしれません。さらに吉田さんがアドバイスするのが、1都市でやりたい目的を欲張らないこと。目的を1都市1つずつと決めて滞在すると旅に余裕が出てきて、飛行機の移動中もリラックスできるのだとか。

ドバイの世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」
ドバイの世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」

「例えば、ドバイで世界一高いビル『ブルジュ・ハリファ』に登る、パリでルーヴル美術館に行く。これくらいのボリューム感だと疲労せずに妙なハイテンションのまま、旅が続けられます。そもそも体調を崩したり、フライトを逃したりしたらアウトな旅ですからね。そして、最後の都市で2泊するときに少し自由に観光をすると、まるでボーナスステージみたいな気分になりますよ」

今回紹介したアジアから出発し、北米から日本に戻るルートなら、最後にハワイに寄るのもおすすめだと吉田さんは言います。確かに、ワイキキビーチでサンセットを眺めながら、世界一周の日々を振り返るなんてたまらないでしょうね。

旅の締めくくりにワイキキでこの景色が見られたら最高!
旅の締めくくりにワイキキでこの景色が見られたら最高!

12日間なら旅のコントラストがより楽しめる

「10日間のルートだと都市間を直行便でつなぐのが基本になるので、自然と滞在できるのがメジャー都市中心になってしまいます。それはそれでちょっと味気ないんですよね。できれば、12日くらい用意して、どうしても行きたい都市を組み込むと旅の雰囲気も変わってきます」

ちなみに、吉田さんが奥さまとふたりで12日間世界一周をしたときのルートはこちら。

東京→ソウル→バンコク→ドバイ→イスタンブール→ローマ→ワルシャワ→ロンドン→トロント→東京

東京→ソウル→バンコク→ドバイ→イスタンブール→ローマ→ワルシャワ→ロンドン→トロント→東京

パリ、ニューヨークではなく、イタリアのローマやポーランドのワルシャワを組み込んだことで、旅のコントラストをより楽しむことができたそうです。

ポーランド、ワルシャワのクラシカルな街並み
ポーランド、ワルシャワのクラシカルな街並み

10~12日間でもこんな豊かな旅ができるなんて驚きです。世界一周航空券は、大手の旅行代理店ならばどこでも扱っているので、気軽に相談してみるといいでしょう。
次回は、「ワンワールド」の世界一周航空券を使って、アフリカや南米にも足を延ばす1ヵ月間の世界一周旅モデルルートをご紹介します!

>後編に続く

この人に聞きました
旅行作家 吉田 友和さん
旅行作家
吉田 友和さん
1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行ながら夫婦で世界一周を敢行。2005年に旅行作家として本格的に活動を開始。国内外を旅しながら執筆活動を行う。 『3日もあれば海外旅行』『10日もあれば世界一周』(ともに光文社新書)、『思い立ったが絶景』(朝日新書)、『世界も驚くニッポン旅行100』(妻・松岡絵里との共著、PHP研究所)など著書多数。
ライタープロフィール
丸茂 健一
丸茂 健一
編集者・ライター。1973年生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、旅行雑誌編集部勤務を経て、広告制作会社で教育系・企業系の媒体制作を手がける。2010年に独立し、株式会社ミニマルを設立。ビジネス全般、大学教育、海外旅行の取材が多い。

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