授業参観のはずが、学校で用意されていたのは、お子さんたち自身のお父さん、お母さんの未来や将来の夢を想像して描いた「みらいカルタ」。

子供の豊かな想像力に、親御さんが未来を想像する楽しさを感じていくドキュメンタリームービー。

印刷データをご用意しました!ぜひ遊んでみてください。(PDF/9MB)

大人になった日本人の、未来に関する意識とは?

①日本人の約7割が「自分の将来」に不安

②約7割が自身の未来を考えられておらず、考える機会が無い人も約半数に

③未来を考えるきっかけは、家族・友人など身近な人とのコミュニケーション

身近な人と未来について楽しく話し合い、
自由に楽しく未来を想像してもらうツールとして、
「みらいカルタ」が生まれました。

*1 内閣府「人口,経済社会等の日本の将来像に関する世論調査」(平成26年)
*2 みずほ銀行によるインターネット調査(2019年)

どうしても子供のことや家事を優先してきたので、自分の夢がいつの間にかモヤモヤになっていました。子供が作ってくれたカルタには、私が将来やりたいと思っていた夢が書かれていました。わざわざ言葉にしたことは無いのに、私のやりたいことが伝わっていたことに感動し、思わず涙が溢れてきました。
(50代女性/子供:小学校6年生)

カルタに「二十歳になったらお酒を飲む」と書かれていました。私と一緒だなと思って、とてもうれしかったです。また、将来キャンピングカーで色々なところを旅したいと思っていたのですが、子供の作ってくれたカルタにも「色々な国を旅行する」内容が書かれていました。漠然と考えていたことが、絵や文字によって見えることで、確信に変わりました。
(30代女性/子供:小学校6年生)

自分の思っていなかったことがたくさん書かれていて色々な発見がありました。子どもたちの柔軟な発想に触れて、未来について考え直すよいきっかけになりました。大人になると先入観や固定観念が出てきてしまいますが、先入観を持たないことから始めたいなと思いました。
(40代男性/子供:小学校4年生)

「気球に乗る」とか「パラシュートで飛ぶ」とか、お父さんがまだやったことないことを考えながら描きました。カルタを始める前は、お父さんがどう思ってくれるんだろうとドキドキしたけど、やり始めるとお父さんが「その夢いいね」と言ってくれてうれしかったです。お父さんがカルタに描いた夢をかなえてくれたら僕もうれしいです。
(小学校5年生男子)

「アーティストになる」とか「詩を書ける人になる」とか、お父さんがこんな仕事をやってくれたらいいなぁとか、こんなことやったら面白いなぁということを想像して描いた。大人は現実のことばかりでなく、夢についても考えたらよいと思う。夢を考えると不安とかが無くなったりする。やりたいこととかが増えていく。不安より楽しさとか、安心することが増えていく。
(小学校3年生男子)

「農業を行っている」「いつまでも薬膳料理をずっと作っている」など、お母さんが好きなことや、いつかやれたらいいなと言っていたことをカルタにしました。そうしたらお母さんがやりたいと思っていた夢とあたっていたので、とても驚きました。お母さんが喜んでくれてとてもうれしかったです。いろいろ家族のことを考えてくれていて大変なのに、自分の夢を追いかけるお母さんは、すごいなと思いました。
(小学校6年生女子)

名越康文(なこしやすふみ)
精神科医
相愛大学、高野山大学客員教授

自分の未来を想像するのが難しい時代に

日本では5Gの時代が到来しようとしており、世界的にはさらにその先の技術が開発されているといわれています。これが実現すれば大量の情報が流通するようになり、想像できないほど未来が変わっていくと思います。また、人が100歳まで生きる時代になってきています。このような中で、数十年後の自分の未来を考えるのは本当に難しい環境に置かれていると思います。日本人の約7割が「自分の将来」に不安があるという調査結果がありましたが、未来を「考えていない」のではなく「具体的に考えられない」ということだと思います。

想像が未来を切り拓いていく

心理学的に考えてみると、ゴールを思い描いてみることが未来を拓くことにつながります。未来を漠然と考えている人は、未来を拓けない。「5年後、10年後にこうなっていたい」という想像力が大切で、さらに、それをできるだけ具体的に想像してみることがコツなのです。その具体的なイメージが、今の自分を未来へとけん引してくれるのです。

一生やりたいことを見つけることが自分の未来をつくっていく

今現在、やりたいことがやれていなくても、「いつか絶対に〇〇したい」ということならあるかも知れません。出来たらそれを、少しずつでも今から始めることです。、「自分は一生これをやっていたら幸せ」というものを見つけた人が、幸せを手に入れた人なのではないでしょうか。例えば、70歳の時に何をしていたいかを見つける。そうすると、そのために今から必要な準備をするようになる。基礎の勉強をする、お金を貯める、投資をする、色々と準備することがあると思います。

誰かと一緒に未来を想像することで、未来が広がっていく

幸せとは何かというのは意外に難しい問いでしょうが、誰かと一緒に喜びを分かち合えることは幸せの必要条件です。ですから誰かと一緒に未来を想像することは、大切な幸せの種まきになります。あと、自分は必ずこうなると周囲に言い続けることも重要ですね。知らないうちに自分も本気になります。言葉の力は言い続ける時に発揮されます。自分をその気にさせる言葉を日々意識して使いたいものです。

未来を想像するためには、ポジティブ思考の積み重ねが大切

未来を想像することが苦手な人もそうでない人も、日々の気持ちを切り替えてゆく技術を磨くことは幸せへの最大の武器になると思います。当然のことですが、毎日の積み重ねが未来に直結しています。私たちは時として、「うまくいくかな」など不安な気持ちになったり、こんな事に意味があるんだろうかとネガティブな気持ちに襲われたりします。それだけではなくて、仕事の合間の時間などでも、つい消極的な気分に囚われたり、知らないうち空虚な気持ちや寂しさに、心が支配されてしまっているものなのです。心をいつも活性化しておくのに大切なことは、なんと言っても朝の過ごし方です。朝の気分の持ちようで1日が決まるからです。自分でコーヒーをいれたり、ヨガや半身浴を習慣にするなど、自分なりの朝のスイッチを見つけることが人生を左右することでしょう。

「みらいカルタ」は未来を考えるための有効なツール

「みらいカルタ」を体験している映像を見ましたが素敵でした。感動して、泣きながら体験している人もいましたね。

親御さんがこのカルタを通して、子供が描いた未来(夢)の中から、大人の発想には無かった夢を、新鮮な驚きとしてとらえることができれば、もっと間口を広げられるし、未来を考えるヒントになると思います。あと、親御さん自身が作るとすれば、自分のやりたいことを掘り起こすきっかけにできそうです。大人は自分のことを分かっていると思っていますが、久しぶりに想像の羽を伸ばして書いたり描いたりしてみると、自分の思いもかけない大切な夢が引き出されてくることがあるのです。ぜひ試してみてもらいたいと思います。

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