【未来想像アンケート第2回】コロナ禍によって変わったこと・これから備えたいことは?(後編)

【未来想像アンケート第2回】コロナ禍によって変わったこと・これから備えたいことは?(後編)

【未来想像アンケート第2回】コロナ禍によって変わったこと・これから備えたいことは?(後編)

前編ではアンケート「新型コロナウイルス感染症流行の影響によるお金に対する考え方の変化」の結果を紹介。後編では、アンケートから見えたお金の不安について具体的な解決アイデアを、マネーコンサルタントの頼藤太希さんにお聞きしました。

調査結果をおさらい

まずは前編で紹介したアンケート結果をおさらいしましょう。

1.新型コロナウイルスの影響で収入は減った?

・給与が減った(24.4パーセント)
・ボーナスが減った(20.9パーセント)
・残業代が減った(13.4パーセント)
・とくに影響はない(41.3パーセント)

2.新型コロナウイルスの影響で増えた出費は?

・食費、日用品費(33.3パーセント)
・水道光熱費、通信費(27.2パーセント)

3.新型コロナウイルスの影響で減った出費は?

・交際費・交通費(36.5パーセント)
・趣味費(20.4パーセント)

4.今後、どのようなお金との向き合い方をしたいですか?

・出費を抑え、毎月の貯蓄額を増やしたい(48.2パーセント)
・資産運用をしたい(19.4パーセント)

5.コロナ禍で、お金に関してどのような不安を感じていますか?

・老後の生活資金など将来の不安(38.2パーセント*1)
・普段の生活費(25.7パーセント*1)
・具体的には分からないが漠然と不安を感じている(14.9パーセント*1)

*1・・・収入への影響があったと答えた方の割合

アンケートでは収入や支出のバランスに変化が起こり、将来や日々の生活に不安を感じるようになった方が多く見られました。これについて、頼藤さんはこの変化を家計を見直す良い機会だと捉えています。

頼藤さん:「収入に直接影響がなかった方も老後資金の準備が必要と考えており、全体的に貯蓄や資産形成を意識されている方が多く見られました。

一方で、貯蓄の仕方や資産形成の手段が分からないために不安だという回答も多数寄せられています。ここからはどうすればお金の悩みを解決できるのか、一緒に考えていきましょう」

お金に関するお悩みについて専門家がアドバイス!

貯蓄についてのお悩み

【質問1】『コロナの影響でボーナスが減りました。今後の生活でいくら必要か分からなくて不安なのに、収入も少なくなってしまって困っています。これからどうすればいいのでしょうか?』(30代)

コロナの影響でボーナスが減りました

頼藤さん:「まずは今後必要となるお金の見通しを立てるために、ライフプランニングシートを作成してみてはいかがでしょうか?ライフプランニングシートとは、自身のライフプランを書いた表のこと。人生のイベントやそれらにかかる費用についてリストアップすることで、将来に向けて必要な資金の計画を立てやすくなります。

人生には結婚や子供の進学、マイホームの購入など様々なイベントがあります。また、入院や両親の介護、もしものときの備えについても考えておきましょう。ペットを飼いたい、海外旅行をしたいといった夢や目標をライフプランに組み込んでみるのもいいですね。それぞれについて、いつまでにどれほどのお金が必要になるのか、計画を立ててみてください。

将来に必要なお金が『見える化』できれば、漠然とした不安も解消されるはずです。自分の人生を見直す、一つのきっかけにもなりますよ」

ライフプランニングシートについては、下記記事でも紹介しているので、ぜひ見てみてくださいね。

→「ライフプランニングシート」はこちらの記事もチェック
「ライフプランニングシート」で将来のお金を把握!未来のお金を「見える化」しよう


【質問2】『コロナで業務形態が変わり、収入が減ってしまいました。貯金や投資資金を守るためには生活費を削るしかないのでしょうか? ですが、生活のレベルを下げてしまうと体を悪くしてしまいそうで不安です』(30代)

貯金や投資資金を守るためには生活費を削るしかないのでしょうか?

頼藤さん:「毎月の収入と支出の『見える化』し、自身が気づいていない、節約の余地を見つけましょう。

『見える化』は先ほどの相談でも出てきましたが、普段なんとなく意識しているお金の使い方を見えるように整理することで、本当に必要な支出か客観的な判断をしやすくなります。

支出の見直しの定番といえば家計簿ですが、必ずしも細かくつける必要はありません。慣れないうちは1ヵ月分のレシートを集め、支出を「固定費」「食事・交際費」「その他」の3つの品目にざっくりと分けるだけでOKです。

1ヵ月分のレシートが集まったらそれぞれについて、必要な支出には〇、不要な支出には×、悩む支出には△を付けます。次の1ヵ月からは×をつけた支出を減らせば簡単に支出の削減ができます。

また、節約するときはやみくもに行わないように気をつけてください。極端に食費を減らすような厳しい節約は続けるのがなかなか難しいもの。そこでおすすめしたいのが、優先順位をつけることです。

具体的には、
⒈ 固定費の節約
⒉ 無駄遣いの節約
⒊ 変動費の節約
の順番で進めてはいかがでしょうか?」

→「支出の整理」はこちらの記事もチェック
お金の断捨離!「支出の整理」で危機に強い家計をめざす


【質問3】『ステイホームでネットショッピングをする機会が増えました。貯蓄の必要性については分かっているものの、ついついその場の気分で必要のないものを買ってしまい、全然貯蓄ができません』(60代)

ステイホームでネットショッピングをする機会が増えました

頼藤さん:「欲しいかどうかではなく、必要かどうかを判断してから買うようにしましょう。必要ではないと分かっているのについ買ってしまうのならば、もしかしたら、ストレスから来る衝動買いの可能性もあります。ストレスの発散方法は人それぞれですが、お金を使わない趣味を持つのも一つの手です。

おすすめは運動。近所の散歩やジョギングでも良いですし、あるいはストレッチや筋トレなど、屋内でできるものでも良いでしょう。最近はYouTubeで「10分間エクササイズ」といった、気軽に場所を選ばずできる「ダンス」「筋トレ」「ストレッチ」などの動画もたくさんあります。

ほかにも、フットサル、バスケ、テニスといったスポーツも良いですよ。道具などの初期コストはかかるものの、一式揃えておけばその後は支出を抑えることができます。

お金持ちはよく体を鍛えている方が多いです。なぜなら、健康が大切だと知っているからです。そのうえ、運動をすると仕事に活力も生まれますし、お金をかけずにストレス解消ができるので無駄な出費を抑えられますよ」

→「貯蓄」はこちらの記事もチェック
お金が貯まる体質になる? 普段から意識したい「これは消費?浪費?投資?」

資産形成についてのお悩み

【質問4】『コロナ禍で収入が減るかもしれないのが心配です。生活を守るために今から投資を始めたいのですが、何から手を付ければ良いのか分からず躊躇しています』(50代)

頼藤さん:「投資に関する格言に『命金に手を付けるな』というものがあります。生きていくうえで必要な生活費まで投資に回してしまうと暮らしに困るから、手を付けてはいけないよという意味です。

投資を始める前に、まずは生活防衛資金として最低6ヵ月分の貯蓄を確保してください。それだけあれば、万が一何かあってもある程度は対処できるでしょう。

6ヵ月分の預貯金ができたら、ようやく投資生活のスタートです。とはいえ「投資はちょっと怖い」という方はポイント投資や100円、1,000円など少額からの積立投資がおすすめですよ。

ポイント投資は株や投資信託といった金融商品にポイントを利用して投資できるサービスです。通常の投資と同じく、買った商品が値上がりすれば儲けが出ますし、逆に値下がりすれば損失となります。

でも、ポイント投資の元手は基本的にはポイントですから、仮に値下がりしても手持ちの現金が減ることはないので比較的安心です」


では、貯蓄が用意できていざ投資を始めるとなった際、どのように進めていけば良いのでしょうか。次の質問で詳しく紹介していきます。


【質問5】『まとまった資産があるので投資を始めようと思うのですが、相場の値下がりなどで損失が出てしまわないか心配です』(50代)

頼藤さん:「値動きでお金を失ってしまうのでは?という不安は多くの人が抱えています。しかし、値動きがあるからこそ資産は増えていく可能性があるのです。投資で大切なのは値動きとうまく付き合いながら運用をしていくこと。そこで覚えておきたいのが『長期・積立・分散』という3つの基本的な投資方法です」

それぞれの特徴は以下の通り。

・長期投資……長い時間をかけて投資すること
・積立投資……感情に左右されず淡々と、定期的に一定額の金融商品に投資すること
・分散投資……投資先を分けること

では、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

頼藤さん:「長期投資には1年あたりの収益の振れ幅を小さくする効果があります。値動きを短期間で見た場合、一時的には大きく変動することもありますが、時間が経つほど動きの幅はならされていくのでより安定した運用が期待できるのです。

また、毎月同じ金額分の商品を買っていくとなると、価格が高いときは購入口数が少なく、安いときには購入口数が多くなりますよね。積立投資で購入タイミングを分けることで、購入単価の平均を安定させるメリットがあるのです。もう一つ、感情に左右されずに淡々と続けられるのも積立投資の利点といえます。

さらに、投資先の分散もリスクを回避するうえでとても重要です。一つの商品にしか投資していなかった場合、その商品が値下がりしたら資産が大きく減ってしまいます。様々な金融商品を買っておけば、片方が値下がりしてももう一方の値上がりで損失をカバーできる可能性があります。

投資はその場の感情に流されず、淡々と続けていくことが大事です。長期・積立・分散の3つを心がけて、焦らずじっくり行ってくださいね」

老後についてのお悩み

【質問6】『収入が減り、老後の生活が不安です。自分はどれくらい年金をもらえるのでしょうか?また、もらえる年金だけで生活できるのかも心配です』(50代)

収入が減り、老後の生活が不安です

頼藤さん:「アンケートでは将来の生活が心配という回答もいくつか見られました。とくに年金だけで老後の生活を支えられるのか不安だという方は少なくないと思います。そこで、まずは自分がいくら年金をもらえるのか、チェックしてみてください。受け取れる年金額が分かれば、少し安心できるのではないでしょうか?

将来の年金額を調べるには、毎年誕生日の近くに送られてくる『ねんきん定期便』が便利です。ただし、50歳未満の方は仮にその時点で年金を受け取り始めた場合の額が記載されていますので、思ったより少ないと驚かれるかも知れません。ですが、年金は保険料を納め続ければ受取額が増えていきますので安心してください」

引き続き保険料を納め続けた結果、受け取り開始までにどれくらい年金額が増えるのかは以下の式でざっくりとした試算が出せます。

国民年金=2万円×加入年数(60歳ー現在の年齢)
厚生年金=今後の平均年収×0.55パーセント×今から退職までの年数

「ただ、ざっくりとでも良いから自分がどの程度の金額をもらえるのか知りたい、という方も多いでしょう。そこで、将来もらえる年金のおおよその額(1年間の受給額)が分かる一覧表をご用意しましたので、確認してみてくださいね」

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※国民年金の受給額は78万1,700円として計算(1年あたり)
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例えば、上の表では平均年収400万円の方が35年間厚生年金に加入していた場合、もらえる年金の額は年間で154万1,400円です。なお、この金額には国民年金の満額78万1,700円も含まれています。また、毎月の年金額を出したい場合は12で割ればOK。この例だとおよそ12万8,450円となります。

頼藤さん:「国民年金や厚生年金だけで老後の生活を支えられるか心配という方は、iDeCoも検討してみてはいかがでしょうか?

iDeCoとは自分で老後資金を作る私的年金と呼ばれる制度で、毎月一定額を積み立てながら自分で資産運用を行います。運用によってお金が増えれば、その分、将来受け取る資産も増えるという仕組みです。

iDeCoは掛金が全額所得控除になる、運用で出た利益が非課税*2、受け取り時にも控除が適用されます。節税面でも大きなメリットを受けることができますよ。」

*2 運用中の年金資産には1.173%の特別法人税がかかりますが、現在は課税が凍結されています。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で私たちの生活は大きく変わりました。日々の生活や将来がどうなってしまうのか、不安に思う方も少なくないと思います。ですがそんなときこそ、普段の生活を見直してみてください。考え方や習慣を少し変えてみるだけでも、お金や心にゆとりが生まれるのではないでしょうか?

→過去の【未来想像アンケート】はこちら
【未来想像アンケート第1回】
お金を貯められる人と貯められない人の違いとは?~貯蓄上手な人の特徴を探る



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●調査概要
[未来想像WEBマガジン ユーザーアンケート]より
・調査期間:2020年11月5日~2020年11月18日
・調査方法:インターネット調査
・有効回答数:599
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・本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするものであり、お客さまに証券投資取引に関して何らの推奨・勧誘も目的とするものではありません。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)は、原則60歳まで途中のお引出、脱退はできません。運用商品はご自身でご選択いただきます。運用の結果によっては、損失が生じる可能性があります。加入から受取が終了するまでの間、所定の手数料がかかります。

この人に聞きました
頼藤 太希
頼藤 太希
Money&You代表取締役/マネーコンサルタント。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保アフラックにて資産運用リスク管理業務に6年間従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力。『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂)、『ゼロから始めて2時間で一生困らないマネープランができる本』(彩図社)など著書多数。

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未来想像WEBマガジン 編集部
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