意外と簡単。手取り額をUPしたい会社員ができる節税9選

意外と簡単。手取り額をUPしたい会社員ができる節税9選

意外と簡単。手取り額をUPしたい会社員ができる節税9選

老後に向けて貯蓄はなるべく多く確保しておきたいもの。そこで知っておきたいのが、賢く税金を減らして手元にお金を残す節税術です。この記事では個人事業主や法人だけでなく、会社員の方でも今すぐ実践できる節税対策について紹介します。

月給が変わらなくても手取りが増やせる!節税対策9選

月給が変わらなくても手取りが増やせる! 節税対策9選

会社員の場合、所得税や住民税が月給から源泉徴収されて年末調整で1年分の納税額の過不足を精算します。一連の手続きや計算は勤務先が行ってくれるため、なかなか自分が納めている税金について意識する機会はないのではないでしょうか。

そもそも所得税や住民税は収入から控除と呼ばれる非課税部分を減額していき、残った所得にそれぞれの税率をかけて算出されます。つまり、いくつもある控除制度のなかから利用できるものを選び、いかに控除額を増やしていくかというのが、会社員の節税の基本となります。

このように聞くと、「控除制度を自分で調べていちいち計算するのは面倒」と思う方もいるでしょう。しかし、実際の手続きは非常に簡単です。以下では会計や税務の専門知識がない会社員の方でも気軽に活用できる、代表的な節税対策9選について解説していきます。

1.医療費控除

自己負担した年間の医療費が10万円を超えた場合に一定額が控除されます。また、一般用医薬品などを購入した際の金額が年1万2,000円を超えた場合、超過分の所得控除を受けられる「セルフメディケーション税制」という特例制度もあります。

2.扶養控除

扶養している親族一人につき38万円※が控除されます。この場合の親族とは6親等以内の血族(実際に血の繋がっている家族)もしくは3親等以内の姻族(配偶者の両親や実子の配偶者など、血のつながりはない関係)を指します。なお16歳未満の子どもは扶養控除の対象とはなりません。
※年齢が19歳以上、23歳未満の場合は一人につき63万円

3.雑損控除

住宅や家財など生活に必要な財産が災害や盗難などで失われたときに適用されます。ただし30万円を超える貴金属や絵画、骨董品のような贅沢品の損失は控除の対象とならないので注意しましょう。

4.寡婦・寡夫控除

配偶者と離婚、死別した場合などに受けられる控除です。基本的な控除額は27万円ですが、扶養親族の子がいて合計所得が500万円以下の場合は35万円が控除されます。

5.住宅ローン控除(減税)

住宅ローン減税制度は毎年住宅ローンの残高の1%が、10年間(※)にわたって控除される制度です。こちらは前述の各種控除と異なり、税率をかけて算出したあとの税額から直接控除額を引く「税額控除」であるため、節税効果が大きいのが特徴です。

※2019年10月1日~2020年12月31日までの間に、消費税率10%の住宅を取得し、取得年の12月末までに自己の居住用に供した場合は13年間。
11年目~13年目は、以下の①②のうちいずれか少ない方の金額が3年間に渡り所得税の額等から控除される。
①住宅ローン残高又は住宅の取得対価(上限4,000万円)のうちいずれか少ない方の金額の1%
②住宅の取得価額(上限4,000万円)の2%÷3

6.生命保険・介護医療保険・個人年金保険・地震保険料控除

生命保険や介護医療保険、個人年金保険、地震保険に加入している場合は、それぞれについて保険料に応じた一定の金額が控除されます。所得控除限度額について、生命保険、介護医療保険、個人年金保険はそれぞれ4万円(全体で12万円)、地震保険は5万円までとなっています。

7.iDeCo

iDeCoは老後に向けて積立を行い、公的年金に上乗せで資産形成をしていく年金制度です。積み立てた金額が「小規模企業共済等掛金控除」として全額所得控除となるほか、運用益についても非課税(※)となります。購入した商品は利用しているプランの商品ラインアップの中であれば何度でも変更が可能ですが、原則60歳まで途中の引き出しや脱退はできません。
※運用中の年金資産には1.173%の特別法人税がかかりますが、現在は課税が凍結されています。

8.NISA/つみたてNISA

NISAやつみたてNISAは、金融機関で開設するNISA口座で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が、すべて非課税になる制度です。運用益が非課税になる点はiDeCoと共通していますが、NISAで運用する資産は売却・解約していつでもお金を引き出すことができます。

9.損失の繰り越し控除

上場株式などの取引で発生した損失は翌年から最長3年間、利益と相殺できます。通常、配当などの利益には20.315%の税率が課せられます。しかし繰り越し控除を利用すれば利益が減少するため、その分税金を抑えることが可能です。

iDeCo、NISAの始め方

iDeCo、NISAの始め方

ここからはiDeCoやNISAなど、すぐに始められる節税対策の利用方法について解説します。

iDeCo

iDeCoは銀行や証券会社などの金融機関を通じて申し込むことができます。金融機関によって運用商品や手数料、サービス等が異なるので、それぞれを比較して自分にあった金融機関で申込をしましょう。

申込には「加入申出書」等の申込書類が必要です。書類は申込をする金融機関から取り寄せるか、一部の銀行ではインターネット上で申込書類の作成ができるところもあります。会社員や公務員などの厚生年金に加入している方は勤め先に証明書を記入してもらう必要があります。

NISA/つみたてNISA

NISAやつみたてNISAはこれまでにご紹介したほかの節税対策のような控除がある制度ではありません。ただし、NISA口座内で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られる利益に税金がかからないというメリットがあります。

通常、株式や投資信託の売却益や分配金には20.315%の税金がかかりますが、NISAではこれらがすべて非課税となります。NISAは節税しながら資産形成できる手段なのです。

NISAやつみたてNISAを始める場合も金融機関に専用の口座を作る必要があります。また、NISAは毎年120万円、最長5年間で総額600万円が非課税枠に、つみたてNISAは毎年40万円、最長20年間で総額800万円が非課税枠となります。なお、現行のNISAは2024年から新制度へ移行します。新規に投資できる期間の延長や投資方法の変更が行われるので留意しておきましょう。

所得税の節税効果をシミュレーションしてみよう

所得税の節税効果をシミュレーションしてみよう

始めやすいiDeCoを利用するとどれくらい節税できるのか、ここでは年収500万円の独身男性の所得税をケースにしてシミュレーションしてみましょう。条件は以下のとおりです。

【条件】
性別:男性
家族構成:独身
年収:500万円(ボーナス100万円)
社会保険料:72万円

iDeCo未使用時とiDeCoを毎月2万3,000円分(年間27万6,000円)利用した場合を比べると下記のようになります。

・iDeCoを行わなかった場合の所得税の計算
給与所得の計算
500万円(給与収入)ー144万円(給与所得控除)=356万円(給与所得)

課税所得の計算
356万円ー72万円(社会保険料控除)ー48万円(基礎控除)=236万円(課税所得)

所得税の計算
236万円×10%(所得税率)ー9万7,500円(控除額)=13万8,500円(所得税)・・・①

・iDeCoを行った場合の所得税の計算
給与所得の計算
500万円(給与収入)ー144万円(給与所得控除)=356万円(給与所得)

課税所得の計算
356万円ー72万円(社会保険料控除)ー48万円(基礎控除)ー27万6,000円(iDeCo積み立て額・小規模企業共済等掛金の控除)=208万4,000円(課税所得)

所得税の計算
208万4,000円×10%(所得税率)ー9万7,500円(控除額)=11万900円(所得税)・・・②

・節税額
13万8,500円(①)ー11万900円(②)=2万7,600円

となり、所得税がだいたい2万7,600円抑えられます。

所得税だけでも年間3万円近くの節税効果が期待できるといえます。基本的に所得が大きい方ほど所得税の節税メリットは大きくなりますので、ぜひ一度ご自身でもシミュレーションしてみてください。

まとめ

納める税金が減るということはその分、可処分所得=手取りが増えるということです。自由に使えるお金が増えれば生活にゆとりができ、将来に備えて貯蓄や投資に回す余裕も生まれるでしょう。先行きが見えず不安を抱えることの多い時代だからこそ、自分の将来を守るために節税対策を始めてみてはいかがでしょうか?


<iDeCoに関するご留意事項>
・iDeCoは原則、60歳まで途中のお引出、脱退はできません。
・運用商品はご自身でご選択いただきます。運用の結果によっては、損失が生じる可能性があります。
・加入から受取が終了するまでの間、所定の手数料がかかります。

ライタープロフィール
笠木 渉太
笠木 渉太
主にマネー系コンテンツ、広告ツールを制作する株式会社ペロンパワークス・プロダクション所属。立教大学卒業後、SE系会社を経て2019年に入社。これまでにクレジットカードに関するWeb記事やIT関係の企画に携わる。

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