「ライフプランニングシート」で将来のお金を把握!未来のお金を「見える化」しよう

「ライフプランニングシート」で将来のお金を把握!未来のお金を「見える化」しよう

「ライフプランニングシート」で将来のお金を把握!未来のお金を「見える化」しよう

老後資金不足問題をきっかけに将来のお金に不安を持つ人が増えているようです。そんな人こそ「ライフプランニングシート」の利用が有効です。若いうちからシートを活用するメリットについて、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに聞きました。

ライフプランニングシートって何?

10年後、20年後の少し遠い将来、どんなライフイベントが起こり、お金がいくらぐらい必要なのかを具体的に考え、把握している人はそう多くはないのではないでしょうか。

ライフプランニングとは、一言でいうと人生とそこでかかる資金をあらかじめ設計していくこと。個人や家族の目標や、未来に起こる(または起こしたい)ライフイベント、収支などを時系列にリストアップし、数値化したシート「ライフプランニングシート」を作成し、将来の計画を立てます。

ライフプランニングシートを作ることで、今後起こるライフイベントでどれだけの費用が必要になり、そのためにはどのようなお金の使い方、貯め方をすれば良いのかが考えやすくなります。

「貯蓄はしているのに何となく将来が不安……」。そんな将来のお金に対する漠然とした不安を抱えている人も多いことでしょう。ライフプランニングシートを作り、自分たちはどの時期にどのくらいのお金が必要なのか、ということを算出、「見える化」することで貯蓄の目標額が明確になり、将来への漠然とした不安も払しょくできるのです。

「漠然と将来への不安を感じている人はもちろん、子供がいる家庭、子供を希望する家庭、親の介護が必要な人など、家族との関係性が家計への影響を受ける可能性が高い人は、とくにライフプランニングシートを利用することをおすすめします」(風呂内さん)

ライフプランニングシートって何?

ライフプランニングシートはどうやって作成する?

ライフプランニングシートは、自分でゼロから作成すると時間も手間もかかってしまいますが、テンプレートをダウンロードして利用すれば、数字やライフイベントを入力するだけで完成するので便利です。

ライフプランニングシートで入力していく項目は、以下の4つです。

・家族構成(年齢も)
・未来に起こる(起こしたい)ライフイベント
・収入
・支出

家族の夢、ライフイベントをシートに入力

基本情報として、年齢を含め家族構成を入力。そしてまずは、自分や家族の夢を描くことから始めましょう。「●歳になったら結婚10周年で海外旅行に行きたい!」「●歳になったら車を購入したい!」……。夢や目標をシートに書き込むことでより具体的なシートが作成できます。今後予定のあるライフイベント(人生における大きなイベント)も入力していきます。

(ライフイベント例)
・結婚、出産
・子供の進学
・マイホーム購入
・定年退職
・老後の生活

これらのイベントに必要な費用を大まかに把握します。

「とくに若い世代は、これから大きなライフイベントが多く訪れますので、大まかに予定を立て、そこでいくらぐらい必要になるのか、目安を洗い出すだけでも大きな一歩です」(風呂内さん)。

家計の収支をシートに入力。次に、家計の収支状況を入力します。

まずは収入からです。自分や配偶者の年収を入力します。このとき、「手取り額」で入力することを注意しましょう。「自分の年収は分かっているけど、手取り額が分からない」という人は、年収の7~8割ぐらいを目安に入力すればOKです。定年退職後の収入は、公的年金やiDeCo、年金型保険なども記入しましょう。

支出に関しては、今後予想される支出をざっくり見積り、入力します。

(支出例)
・生活費(食費、光熱費、通信費、娯楽費など)
・住居費
・車両費(ローン、保険料、ガソリン代など)
・教育費
・生命保険料

老後の支出に関しては、どれくらいお金を使うのかイメージがつかない人も多いかもしれません。一般的に、定年後の家計支出は現役時代に比べて少なくなり、おおよそ現役時代の7割程度に落ち着くのが一般的といわれていますので、参考の数字として入力しておいても良いでしょう。

ライフプランニングシートはどうやって作成する?
ライフプランニングシートの例:家族構成・ライフイベント・収入と支出を入力
※入力している数値は一例です

記入したシートを活用しよう!

ライフプランニングシートを入力して満足するだけでなく、シートを活用することが大切です。

ひととおり入力が終わると、「貯蓄残高」の欄が自動計算されます。ここがゼロもしくはマイナスになってしまうと資金が尽きたことを表します。

ライフプランニングシートを作成することで、「この計画で生活すると●歳の時に資金がショートする」ということが見えてきます。見えることで、「ショートさせないためにどう対策するか?」を考えることができます。

「毎年行っている家族旅行をこの年はスキップしておこう」「妻にもパートで働きに出てもらおう」「子供には公立の高校に進学してもらおう」「60歳以降も働き続けよう」……。様々な「作戦」を立てることができます。30代などの若いうちからライフプランニングシートを作成することで、「作戦」の数も多くなり、多様な選択肢から考えることができることが大きなメリットです。

「これまでなかなか節約や貯蓄が続けられなかった人も、ライフプランニングシートを作成することで、モチベーションの向上にもつなげられ、挫折することなく続けられるようになる可能性も高くなります」(風呂内さん)

記入したシートを活用しよう!
ライフプランニングシートの例:入力後の貯蓄残高がマイナスになるところをチェックする
※入力している数値は一例です

こうすればうまくいく!作成のコツは?

ライフプランニングシートを作成する際のコツは、「とにかく、ざっくりと分かる範囲で見積もり、一発で正解を出そうとしないこと」と風呂内さん。どうしても「正確に入力しなくては……」という気持ちが働くと入力が進まず、分からない箇所があると挫折してしまいます。

「基本的には正解を一つ出すためのツールではないので、複数パターンのシートを作ってみましょう。例えば、“妻が専業主婦のパターン”と“子供が入学したらパートに出るパターン”といった具合に、何パターンか作成してみて、どれが実現できそうか、自分たちに一番バランスが良いパターンを探ってみることをおすすめします」(風呂内さん)

さらに、ライフプランニングシートは一度作成したら完了ではありません。今後の生活の仕方などによっては、プランにずれが生じる可能性が大きいものです。

「例えば、子供が生まれる前と後のプランニングでは、ずいぶん内容が変わってくるのではないかと思います。ライフイベントの後や、お財布事情が変わった時などに、ずれを見直しながら、そのつど複数パターン作成してみるのがベストですね」(風呂内さん)

「金額がわからなくてなかなか入力が進まない」という人のために、大きなライフイベントで予想される金額をサンプルとして一覧にしましたので、入力の際の参考として役立ててください。

こうすればうまくいく!作成のコツは?
※著者作成。図の数値は一例です。実際の金額とは異なる可能性があります。

まとめ

ライフプランニングシートを実際に作成してみると、自分たちの家計がどのように変化していくのかを一目で把握することができます。

一時的にマイナスになってしまう期間があっても、その後に挽回できるチャンスがある、といったように客観的に判断することができるため、不安を軽減することができるのです。

なるべく若いうちにシートを作成することで、早めに課題を発見でき、対策を講じる期間も長くとることができます。

ライフプランニングシートは人生の設計図。より豊かに安心して生きていくために未来を設計してみましょう。

参考:
ライフプランニングシートのテンプレートがダウンロードできるウェブサイト
マイクロソフト ウェブサイト(外部サイト)
※ライフプランニングシートによって項目、機能が一部異なる場合もあります。

この人に聞きました
風呂内亜矢(ふろうちあや)さん
風呂内亜矢(ふろうちあや)さん

ファイナンシャルプランナー 
1978年生まれ。岡山出身。大手電機メーカー系SIerに勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたものの、物件価格以外にも費用がかかることを知り、あわててお金の勉強と貯金を始める。マンション購入をきっかけにマンションの販売会社に転職。自身がマンションを購入したときの体験を交えた営業が顧客の共感を集め、年間売り上げ1位の実績を上げる。2013年、ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。
ライタープロフィール
大村 美穂(回遊舎)
大村 美穂(回遊舎)
金融を専門とする編集・制作プロダクション回遊舎にて、住宅や保険の分野を中心に編集・執筆を行う。AFP(日本FP協会認定)2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。

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