スマホも不要?手ぶらで完結する、未来のキャッシュレス決済

スマホも不要?手ぶらで完結する、未来のキャッシュレス決済

スマホも不要?手ぶらで完結する、未来のキャッシュレス決済

スマホさえあれば買い物ができるようになった現在。電子マネーの利用額は年々増加しています。近い将来にはスマホさえも介さずに「手や指をかざすだけ」で支払いができるシーンが現実になるかもしれません。日本のキャッシュレスの現状と課題、そして未来についてご紹介します。

日本におけるキャッシュレスの現状

日本におけるキャッシュレスの現状

クレジットカードや電子マネーでの支払いが増える一方、まだまだ現金派の人も多く、日本におけるキャッシュレス決済の普及には、多くの課題が残されています。

行政は「2025年までに決済の4割をキャッシュレス」にすることを目標として掲げています。しかし2020年時点では、日本のキャッシュレス決済の比率は約20パーセント。主要各国のキャッシュレス決済が40~60パーセント台であるのと比べると、日本がまだまだ「現金主義」であることが分かります。

現金主義の背景には、日本は盗難・偽札が少ないことや、財布を落としても戻ってくることが海外と比べて多いなど、治安の良さがあるようです。また、レジ処理が手早く正確、街中のATM設置台数が多いなど、現金をストレスなく使えることもキャッシュレス決済の普及を阻む要因になっているようです。

新型コロナウイルスの感染拡大で進んだキャッシュレス決済

一方で、キャッシュレス決済の普及が進みつつあるという調査結果も報告されています。経済産業省が中小企業を対象に、2021年に実施したアンケート(※)によると、飲食業・小売業・観光業などでは、8割以上がキャッシュレス決済を導入していることが分かります。

厚生労働省からは、新型コロナウイルス感染症対策として呼びかけられた「新しい生活様式」において、電子決済の利用が推奨されており、消費者側の意識変化も相まって、人との接触が多くなりがちな業界では特にキャッシュレス決済が進んだのかもしれません。

その反面、一次産業・製造業・建設業等ではキャッシュレス決済が進んでおらず、取り扱う商品やサービスが高額になるほどキャッシュレス決済の普及が鈍っているというデータも出ています。

※経済産業省 キャッシュレス決済 実態調査アンケート キャッシュレス決済導入状況より

事業者側がキャッシュレス決済を導入しない理由

同じアンケート調査では、キャッシュレス決済未導入の理由として、「お客さまから要望がない」「手数料が高い」「導入のメリットが不明/実感できない」といった、事業者側の声もありました。また、取り扱っている商品やサービスによっては、客層がキャッシュレス決済に不慣れな高齢者が多いという店舗もあるようです。

加えて、飲食店やサービス業では、「導入費用が高い」「入金サイクルが遅いのが困る」など、現時点でキャッシュレス決済に転換する資金的余裕がないという現実も見えてきました。

キャッシュレス決済推進のメリットとは

キャッシュレス決済推進のメリットとは

急いでいるときに限ってコンビニのレジに行列ができていたり、お釣りが間違っていたりといった経験はありませんか?現金への信頼が高い日本においても、遅れや人的ミスが重なると、イライラしてしまうことがあるかもしれません。その点、キャッシュレス決済であれば、以下のような様々なメリットがあります。

事業者と消費者の両方にメリットがある

お釣りのやりとりが不要なキャッシュレス決済では、買い物がスピーディーになります。大手クレジットカード会社の調査によると、かざすだけで決済が可能な非接触型(コンタクトレス)の会計時間の平均は約8秒。現金よりも約20秒も早く会計が終わります。

小売業や飲食店で会計がスピーディーに済ませられれば、回転率もアップし、利益増にもつながるでしょう。利用客にとっても、わずらわしいレジ行列や小銭を探す手間もなく、ストレスフリーでお店を利用できます。

また、ポイント還元を採用しているキャッシュレス決済アプリも多く、消費者がお得に買い物ができる仕組みになっているものも少なくありません。

提携しているクレジットカードからチャージし、スマホ決済をすれば、通常のスマホ決済よりもポイントを貯められるケースもあります。ぜひ、お得な使い方を研究してみてはいかがでしょうか。

経済全体へのメリット

新しい一万円札が話題になっていますが、日本の貨幣(銀行券)の製造コストは、年間どのくらいだと思いますか?紙幣は年間で約30億枚が製造され、 そのコストはなんと約500億円以上。

あの東京スカイツリーの建築費が約450億円(総事業費は650億円)といわれていますから、「お金を作るためのお金」で、毎年スカイツリーが建設できる、というイメージになります。キャッシュレス決済が進めば、現金の使用頻度も減り、製造コストの抑制にもつながるのです。

また紙幣は、犯罪やテロに使われることも多く、カナダやスウェーデン、イギリスなどでは犯罪を防止するという観点からも、高額紙幣の発行を抑制する動きがみられます。

現金での支払いが減れば、店舗や会社が現金を管理・運搬する手間やコスト、さらに紛失や盗難のリスク減少などが期待できるのです。

キャッシュレス決済のデメリットや課題

スピーディーな会計やコスト削減が見込める一方、キャッシュレス決済にもデメリットや課題が残されています。例えば、店舗側は「現金お断り」とはなかなかいえないため、現金とキャッシュレスの二重管理をしている場合が多くあります。電子マネーの種類も多いため、「どれか一つに統一してほしい!」というのが、レジスタッフの本音かもしれません。

また災害時に通信障害が発生すれば、決済ができなくなる可能性もあります。盗難や詐欺、スキミングといったセキュリティ面での不安も、ゼロではありません。

消費者側の問題としては、クレジットカードや後払い式の電子マネーなどの場合、支払い能力以上に使いすぎてしまうことが考えられます。スマホ操作などが苦手な方や高齢者にどのようにキャッシュレス決済へ移行してもらうかも課題となっています。

いずれ日本も?キャッシュレス化がさらに浸透した未来

いずれ日本も?キャッシュレス化がさらに浸透した未来

取り組むべき課題はあるものの、キャッシュレス決済が浸透していけば、今までよりもっと便利でスマートな生活がやってくるでしょう。中国では、子供へのお小遣いや仕送りが電子マネーという家庭もあれば、学食や購買部での買い物もすべて電子マネーという学校もあるようです。

また、道端の屋台もキャッシュレス決済の導入が増えており、スウェーデンでは「現金お断り」というフードトラックまであります。以前は海外旅行ではあたり前に行われていた現金の両替も、近い将来、昔話として語られるようになるかもしれません。

キャッシュレス化が浸透した未来はこうなる?

キャッシュレス決済が浸透しているスウェーデンでは、個人情報やクレジットカードの情報が記録してあるマイクロチップを埋め込み、買い物をするときは手をかざすだけという近未来アニメや映画のような生活が実現しています。

実は日本でも、生体情報を使った認証方式の研究が進んでいます。例えば金沢工業大学では、脳波のパターンから個人認証をする技術の研究が行われています。脳波は外部の刺激に対して個人で決まったパターンを示すため、盗難や偽造の不安もなく、セキュリティ面でのリスクも解消されるそうです。

このような技術が実現し、生体情報とクレジットカード情報との紐付けなどが可能になれば、気に入った商品を手に取ったり、メニューを見て注文したりした時点で支払いが終わる、といったことが現実になるかもしれません。

まとめ 

キャッシュレス決済が浸透した未来では、「買い物に出かけたのに財布を忘れた」なんてこともなくなるでしょう。何も持たずにふらっと街へ出て、気に入ったものを選ぶだけで支払いができる。キャッシュレス決済が広がれば、そんな、ちょっとわくわくするような未来がやってくるかもしれません。

ライタープロフィール
富永 ゆう
富永 ゆう
広告文章の作成やコラムの執筆、編集やディレクションなどのお仕事を担当しています。向き合うのはPCですが、その先に「ひと」がいることを思い浮かべ、「誰かの役に立てたら」と日々活字と奮闘中。『未来想像WEBマガジン』では、読者さまのハテナにお応えできるよう、しっかり情報収集を行い、確かなエビデンスだけを厳選して執筆。より情報の多いコラムをお届けできればと思っています。

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