ここまで進化している電気自動車と自動運転。車の未来はどうなる?

ここまで進化している電気自動車と自動運転。車の未来はどうなる?

ここまで進化している電気自動車と自動運転。車の未来はどうなる?

昨今進化が進んでいる電気自動車や自動運転技術は、この先の未来、どのような発展を遂げていくのでしょうか?今回は、「未来の車の姿」を先取りする姿勢をいち早く示している事例を通して、その一端を想像していきます。

購入方法の未来:車もオンラインで購入するのがあたり前になる?

今や多くの人が、オンラインで様々なものを購入しています。とはいえ車の販売といえば、自動車ディーラーなどでの対面販売が一般的です。それは、安くても100万円単位の高価な買い物であるためでしょう。

ですが、スマートフォンの普及や購買行動の変化に伴い、これまで対面販売が主だったモノが非対面で購入できるようになってきました。

そんな中、車もオンラインで購入することができるようになってきました。例えば、電気自動車メーカーのテスラは、オンライン購入に全面移行しており、トヨタ自動車では中古車をウェブサイトから購入することができます。

納車までのすべての行程をオンラインで完結する自動車メーカーはまだ多くはありませんが、スマートフォンで日用品を購入するのと同じような感覚で、車を購入する時代が来るのもそんなに遠い未来ではないのかもしれません。

購入方法の未来:車もオンラインで購入するのがあたり前になる?

構造の未来:常識にとらわれない構造に?

次に、車の構造についても見ていきましょう。

これまで存在していた多くのEV(電気自動車)は、エンジン車のプラットフォームを基本としていました。よって、バッテリーは床下の余った空間に埋め込み、モーターやインバーターはエンジンと同じ場所に重ねて置かれていることが多かったのです。

このような作りが主流となった大きな理由としては、今後EVがどれだけシェアを伸ばせるか分からないため、失敗したらすぐに撤退できるよう、可能な限りエンジン車と共通の構造を採用していたということが考えられます。

しかし、2008年、エンジン車とは異なるプラットフォームを採用したEVがテスラから登場しました。床全面に走行用バッテリーが薄く敷き詰められ、モーターやインバーターもバッテリーと同じぐらいの高さに抑えられ、全体が厚めの一枚板のようにまとまっています。

このプラットフォームでは、無駄なスペースを省くことができ、より多くの荷物を車に搭載できます。さらに、床下に大量のバッテリーを積んでいるため、満充電での航続距離を伸ばすことも可能になっています。
最近では日産やホンダ、フォルクスワーゲンが発表した新型EVも、バッテリーやモーターを一枚板のようにまとめたプラットフォームを採用しています。

デザインの未来:EVはスマホのようなインターフェイスが主流に?

これまでのエンジン車のインテリアは「足し算」、つまり機能の数に合わせてスイッチも増やしていくという考えでした。一方、テスラのEVではインターフェイスを統合し、操作系を減らしていく「引き算」のデザインを提示し、多くのメーカーが注目しました。

インテリアでは、インパネ中央の巨大なタッチ式スクリーンが目立ちます。ここではナビやエアコンを表示するだけでなく、ドライブモードの切り替えやトランクのオープンまで行うことができます。

このようなインテリアはEVを含めた最近の新型車に次々と導入されています。今の車は昔に比べると、情報量が圧倒的に増えました。それを操作するにはスマートフォンのようなインターフェイスが理に適っていることを、各自動車メーカーが認め始めた形です。

躍動感を表現するために複雑な線や面を多用する傾向が目立ったエンジン車と比べると、スタイリングもシンプルでシームレスなデザインとなっています。これはテスラに限った話ではなく、日産やメルセデス・ベンツのデザイナーも「シームレスなデザインはこれからのカーデザインを象徴するテーマである」と口にしています。

走行性能の未来:EVの加速性能がエンジン車を上回る?

これまでのEVは環境面に注目が集まっており、走行性能にはそこまで注目度が高くなかったのが現状です。しかし最近のEVでは環境性能だけでなく、走行性能も着実に発展をとげており、エンジン車にも匹敵する性能を出せるようになって来ています。

例えば、時速100キロメートルまでわずか3.4秒で加速できます。高性能なスポーツカーでも4秒を切るのは珍しいことを考えれば、いかに俊足か分かるでしょう。もちろん急加速を繰り返せばバッテリーの消耗は激しくなりますが、電池容量が豊富であれば、そこまで影響は受けないでしょう。

EVの卓越した走りの性能については、近年走行性能へのこだわりが強い欧州のプレミアムブランドが、高性能なEVを登場させていることでも分かります。各メーカーから加速性能の高いEVが次々と登場することによって、「EVは加速性能が低い」ことは昔話となっていくのではないでしょうか。

バッテリー性能の未来:どこでもすぐに充電できる未来

大容量バッテリーというと、充電時間が気になる人もいるかもしれませんが、各国で充電インフラの整備が進んでいます。

2021年3月、バイデン米政権がインフラ投資計画を発表。2030年までにアメリカでは電気自動車の充電ステーションを50万ヵ所に設置する方針であることが明らかにしています。

近い将来どこでもすぐに充電できる環境が現実のものとなっていくでしょう。

バッテリー性能の未来:どこでもすぐに充電できる未来

操作性の未来:運転支援システムの発展でドライバーの負担が軽減される未来

ドライバーの負担を軽減する運転支援システムも進化しています。自動で加減速し、車線変更し、駐車する技術が開発され、日々その精度が向上しています。

テスラの場合を例にあげると、高速道路などで同一車線をキープするオートパイロット、ウインカーを出せば自動的に車線変更するオートレーンチェンジ、縦列と直角の駐車が可能なオートパーク、車外からスマートフォン操作でガレージへの入出庫を行うサモンなどの技術が実装されています。

オンラインでアップデートできる車

オンラインでアップデートできる車

その中でも画期的だったのはテスラで、一連の機能をオンラインで追加できる点でした。ユーザーが性能や装備のバージョンアップを望むなら、買い換えてもらうというのが従来の対応。それに対し、テスラは完全自動運転が可能なセンサーやAIなどをあらかじめ車両に搭載し、オンラインでバージョンアップする手法をとりました。

ユーザーにとってどちらがありがたいかは、いうまでもないでしょう。最近は他のメーカーも、一部ソフトウェアのアップデートをオンラインで行っています。

まとめ

ここまで取りあげた最新の事例では、テスラの車作りが各所に影響を及ぼしているといっても過言ではないでしょう。未来の車のあり方をいち早く提示する存在として、テスラはしばらく注目を集めそうです。

ライタープロフィール
森口 将之
森口 将之
1962年東京都生まれ。早稲田大学卒業後、出版社編集部勤務を経て1993年にフリーランスのモータージャーナリストとして独立。現在はモビリティジャーナリストとしても活動。2011年にはリサーチやコンサルティングを担当する株式会社モビリシティを設立、代表に就任。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。著作に「パリ流 環境社会への挑戦」「富山から拡がる交通革命」「これから始まる自動運転 社会はどうなる!?」「MaaS入門 まちづくりのためのスマートモビリティ戦略」など。
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