知っていると商品選びが変わる?環境に優しい商品のあかし「認証マーク」とは?

知っていると商品選びが変わる?環境に優しい商品のあかし「認証マーク」とは?

知っていると商品選びが変わる?環境に優しい商品のあかし「認証マーク」とは?

お店で商品を選ぶとき、エコマークや国際フェアトレード認証ラベルなど、様々なマークを見るようになりました。これらのマークは、私たちがフェアトレードに貢献したり、エシカル消費(倫理的消費)を実現したりするための手掛かりとなります。

商品選びのヒントを与えてくれる「認証マーク」について知ろう

認証マークとは、商品やサービスを差別化するために使用されるマークのことです。認証マークには様々な種類があり、商品やサービスの品質、性能、安全性などを証明するものがあります。

それらに共通することとしては、第三者機関によって商品や製造過程などが審査され、安全性や品質などの基準を満たしていると認められた商品に、認証マークが付けられていることです。

また、認証マークの中には品質や安全性だけでなく、地球環境への影響が少ない商品であることを示すマークもあります。

認証マークがあることで、その商品が「環境保全に役立つ商品(エコマーク)」であったり、「適切な管理が行われた森林からの木材・木材商品(FSC認証)」であったりということが分かります。

地球環境を守り、開発途上国の環境改善を図るために、私たち消費者にもできることがあります。その一つが、認証マークの付いている商品を選ぶことなのです。

商品選びのヒントを与えてくれる「認証マーク」について知ろう

よく目にする「認証マーク」の紹介

実際の商品に付けられている認証マークをいくつかご紹介しましょう。

よく目にする「認証マーク」の紹介

エコマーク

「生産」から「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品に付けられるのが「エコマーク」です。パソコンやプリンター、時計、ノート、筆記具、タオル、ゴミ袋など、様々な商品にこのマークが付けられています。

エコマークの基準は商品ごとに作られています。例えば「マーキングペン」の場合、次のような点が審査されます。

資源採取:再生プラスチックが使われているか
製造:有害化学物質を使用したり、工場から排出したりしていないか
流通:環境に配慮した包装がなされているか
使用消費:インクのみ交換ができて長く使用できるタイプか
リサイクル:プラスチックの種類が明記されリサイクルが容易かどうか
廃棄:焼却しても害がない材料で作られているか

上記のような条件をすべて満たした商品にエコマークが付けられます。エコマークが付いている商品を私たちが選ぶことで、環境の保全に協力できるのではないでしょうか。エコマークの公式サイトでは各ジャンルでエコマーク商品を探すことができます。

エコマーク
エコマーク

エコマーク公式サイト(外部サイト)

FSC(R)認証(Forest Stewardship Council(R):森林管理協議会)

FSC認証マークは、後述するきちんと管理された森林から生み出される商品に与えられるマークです。このマークは環境保全の点から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を世界に普及させることを目的としているFSCという団体が認証しています。FSC認証商品には、家具や木工品、紙、本などの印刷物をはじめ、様々なものがあります。

認証されるのは、次の10の原則と70の基準を守って管理されている森林から生み出された商品です。ここでは10の原則を紹介します。

FSC森林管理の10原則
原則1:法律の順守 森林管理や取引に関する国内法や国際条約が守られているか?
原則2:労働者の権利と労働環境 労働者の権利や安全は守られているか?
原則3:先住民の権利 先住民の権利は侵害されていないか?
原則4:地域社会との関係 地域社会と連携し、良い関係を築いているか?
原則5:森林のもたらす便益 森林の多面的な機能が考慮されているか?
原則6:環境価値と環境への影響 環境への影響は評価され、環境が守られているか?
原則7:管理計画 きちんとしたデータや情報に基づく計画がされているか?
原則8:モニタリングと評価 環境や社会への影響がモニタリングされ、負の影響が抑えられているか?
原則9:高い保護価値 森林の生態的、社会的に高い保護価値は守られているか?
原則10:管理活動の実施 管理活動は計画通りに行われているか?

10個の原則をきちんと守った木材がより使われれば、将来の森林干渉も安心かもしれませんね。ノートや家具選びの際にFSC認証マークの付いている商品を選ぶのも、一つの選択肢としていかがでしょうか。

FSC認証
FSC認証

FSC認証公式サイト(外部サイト)

MSC「海のエコラベル」

MSC(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)が認証している「海のエコラベル」は、「MSCの漁業認証規格を満たした、水産資源と環境に配慮した持続可能な漁業により獲られた水産物」に付けられます。過剰な漁獲を行わず資源を枯渇させないこと、生態系に与える影響に配慮すること、地域や国内、国際的なルールを尊重した漁業の管理システムを有することなどが、MSC漁業認証規格を満たす条件です。

MSCの大きな目的として「消費者の力で水産資源枯渇を食い止めること」があります。水産資源が乏しくなれば、私たちがあたり前のように口にしてきた魚の値段が高騰したり、一般家庭の食卓に魚が届かなくなったりする日が来てしまうかもしれません。

そのような未来を回避するために、必要以上に魚を獲りすぎる漁業ではなく、適切に管理された漁業が世界に広がることが重要です。消費者が海のエコラベルが付いた商品を選ぶことが、適切に管理された漁業の広がりを後押しするのです。魚の缶詰など、水産加工品を購入する際にこのマークが記載されているか確認してみてはいかがでしょうか。

MSC「海のエコラベル」
MSC「海のエコラベル」

MSC認証公式サイト(外部サイト)

よく目にする「認証マーク」の紹介

国際フェアトレード認証ラベル(複数あり)

フェアトレードは「公平・公正な貿易」を意味する言葉です。開発途上国で生み出される原料や商品を適正な価格で継続的に購入することにより、開発途上国の生産者や労働者の、「生活改善と自立をめざす貿易」の仕組みのことをいいます。

国際フェアトレード認証ラベルが付いている商品は、国際フェアトレード基準を満たす商品であることを示しています。食品ではコーヒー、紅茶、チョコレート、ドライフルーツなど、食品以外では観賞用植物、コットン、化粧品などが対象になっています。

国際フェアトレード基準の原則
経済的基準:フェアトレード最低価格の保証、フェアトレード・プレミアム(※)の支払い、長期的な取引の促進、必要に応じた前払いの保証など
(※)フェアトレード・プレミアム:輸入組織により品物の代金とは別に支払われる、組合や地域の経済的・社会的・環境的開発のために使われる資金

社会的基準:安全な労働環境、民主的な運営、差別の禁止、児童労働・強制労働の禁止など

環境的基準:農薬・薬品の使用削減と適正使用、有機栽培の奨励、土壌・水源・生物多様性の保全、遺伝子組み換え品の禁止など

国際フェアトレード認証ラベルが付けられた商品として、比較的よく見かけることができるのはチョコレート、コーヒーです。スーパーマーケットなどで商品を購入する際にマークが付いているかどうか、気にしてみてはいかがでしょうか?

国際フェアトレード認証ラベル
国際フェアトレード認証ラベル

国際フェアトレード認証ラベル公式サイト(外部サイト)

グリーンマーク

グリーンマークは、古紙利用製品の使用拡大を通じて古紙の回収・利用の促進を図るため、古紙を利用して作られた商品であることを識別しやすくすることを目的に、公益財団法人古紙再生促進センターが制定したマークです。

グリーンマークの認定には、下記の基準が設けられています。

・原則として古紙を40パーセント以上原料に配合して作られたもの
・トイレットペーパーとちり紙については、原則として古紙を100パーセント原料に配合して作られたもの
・コピー⽤紙と新聞用紙は、原則として古紙を50パーセント以上原料に配合して作られたもの

日本では、2020年の古紙利用率が67.2パーセント、回収率は85.0パーセントにのぼり、この数値は世界でもトップクラスです。また中国、韓国、タイ、ベトナムなどにも輸出されています。

日本で紙資源を無駄遣いせず、リサイクルをより進めていくためには、古紙利用率を高めることが大切です。そのためには私たち消費者が、グリーンマークが付いた商品を選んで使うことが今後ますます大切になるでしょう。日頃から紙製品にどれだけ古紙が使用されているか注意してみましょう。

グリーンマーク公式サイト(外部サイト)

商品だけでなく企業に付く認証とは?

商品だけでなく企業に付く認証とは?

ここまで、各商品やサービスに与えられる認証マークについて紹介してきましたが、企業に与えられる認証もあります。

ISO認証

スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関 International Organization for Standardization(国際標準化機構)が、様々な商品やサービスについて、世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにするために設けた認証制度がISO認証です。商品のサイズや形状に関しての基準の他に、品質や環境のマネジメントシステムに対しても、認証が行われています。

その中でも「ISO14001」は、組織や企業が取得することで、地球環境へ配慮しながら事業を行っていると国際的に認められたこととなります。

ISO14001を取得している企業の製品を消費者が選んだり、この認証を取得する企業や組織が増えたりすることで、人間の事業活動による地球環境への負荷が減少していくのではないでしょうか。

Bコーポレーション認証

アメリカの非営利団体B Labが運営する「Bコーポレーション(B Corp)」認証制度は、社会や環境に配慮した事業活動を行っていて、一定の基準を満たすと認められる企業を認証するものです。

この制度の名称にある「B」は「Benefit(ベネフィット:便益)」を意味し、株主、従業員や顧客、社会や環境に対して便益を生み出すことを、企業の成功であると考えています。

審査は大変厳しく、認証を取得できる企業は、申請した企業の5パーセントにも満たないそうですが、日本のいくつかの企業がBコーポレーションの認証を取得し始めています。

日本では、Bコーポレーションの認証を受けた企業がまだまだ多くありません。ただ、消費者の間でBコーポレーション認証企業の商品を選ぶ動きが広がれば、認証を受ける企業が増えていくかもしれません。

社会問題の改善に貢献するため実践できること

地球環境の保護や、開発途上国の環境の改善に貢献したいと思ったら、まずは認証マークを取得している商品を選ぶことから始められます。

日本だけでなく世界中の様々な団体が認証制度を実施しているので、認証マークは数多く存在します。気になるマークを調べることで、「どんな団体が認証しているのか?」「どのような問題を解決しようとしているのか?」が分かります。社会問題に対して「分からないから」と立ち止まってしまうより、できるだけ多くの人が「無理なく」できることに取り組んで、息長く地球全体に貢献していくことが大切かもしれません。

ライタープロフィール
河野 陽炎
河野 陽炎
プロ資格マニア、ライター、起業・集客コンサルタント。
ライターとして金融・経済関係の原稿を多く手がける。次々と改正される法律や、発売される数多くの金融商品が、1人の生活者としての私たちにどのような影響を与えるのか、という点を大切に執筆活動を行う。大阪・泉州の郊外で、農家をリノベーションした住宅を自宅兼オフィスとする。趣味はディンギーヨットに乗ること、資格を取ること、日本の伝統芸能とウルトラマンに関すること。著書は「プロ資格マニアになる方法」「あなたの隣のコンサルタント」「今日から病気も友達」など。
河野 陽炎 紹介ページ(外部サイト)

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