ダイバーシティとは?今考えておきたい、多様性を重視する社会の在り方

ダイバーシティとは?今考えておきたい、多様性を重視する社会の在り方

ダイバーシティとは?今考えておきたい、多様性を重視する社会の在り方

日本語で「多様性」を意味し、国際社会において当然の権利として確立されている「ダイバーシティ」。海外では既にあたり前になっていますが、日本ではまだまだ実態として社会に浸透しているとはいい切れません。マイノリティの権利を保ち、性差や価値観に左右されない、明るい社会の実現に向けた動きを「仕事」と「生活」の両面から考察していきます。

ダイバーシティという概念とは?

ダイバーシティという概念とは?

時代の変化とともに、日本でも浸透してきた「ダイバーシティ」という言葉。働き方改革によりニュースや職場でも幅広く使われ、多くの人が何気なく使う言葉ですが、果たしてその本当の意味を正しく理解できているでしょうか。

ダイバーシティという言葉は、通常は日本語で「多様性」を表し、性別・国籍・人種・年齢など様々な違いを問わず「多様な人材を認め、活用すること」です。(出典:大辞林)
今日は改めて、ダイバーシティの概念を探っていきます。

一人ひとりの違いを認識することの重要性

一人ひとりの違いを認識することの重要性

皆さんは多様性と聞くと、どのような「違い」をイメージするでしょうか。

身近なものだと、性別の違いに関する違いがあります。ダイバーシティと同じくらいLGBT(※)という言葉が日本に広まりつつあるのはつい最近のことですが、2018年に電通ダイバーシティラボが実施した「LGBT調査(外部サイト)」によると、LGBTという言葉の浸透率は日本の20歳〜59歳の中では約7割に及んだそうです。

※LGBT=セクシュアリティの種類。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーをはじめとするセクシュアリティの総称。

一人ひとりの違いを認識することの重要性

それに加え、多様性とは、人種・年齢・価値観や国籍・宗教・障害の有無も入ります。近年は日本でもグローバル化が進み、外国籍の方の雇用は珍しくありませんが、このように違いを受用し、どんな方でも平等に等しく生きられる権利を得られるのがダイバーシティです。

また、人種や国籍など目に見えやすい違いだけではなく、価値観や宗教など、目に見えない内的な違いに関して公平的であることもダイバーシティにつながるポイントです。

例えば、日本で生まれ育った場合、自分にとっては日頃からあたり前と捉えている価値観が、育った国や環境、触れてきた物事の違いによっては、そうではないことも。

それぞれの立場をよく知り、尊重することが大事になってくるでしょう。

日本においてのダイバーシティの現状

日本においてのダイバーシティの現状

昨今、海外においてダイバーシティの概念は急速に浸透し、定着してきていますが、日本ではどうでしょうか。

2019年12月に世界経済フォーラム(WEF)で発表された情報によると、世界「男女平等ランキング2020」(外部サイト)にて、世界153ヵ国中、残念ながら日本は121位、史上最低指数となりました。

この結果から、日本ではまだまだダイバーシティが実態として根付いていないことが分かります。

例えば、上位3国に入っている北欧のフィンランドでは、2019年に34歳の女性であるサンナ・マリン氏が新首相に就任し、世界中から大きな注目を浴びましたが、若年齢であることや女性であることについては、実はフィンランド国内では「珍しいこと」として捉えられていないそう。大切なのは「年齢や性別で判断するのではなく、その人自身の実力や才能を判断したうえで、最適な人物が最適な役職に就き、社会に貢献できる仕組み」と考えているといわれています。
年齢や性別や生い立ちに関係なく、能力がある人はその能力を発揮できる社会が実現しているのです。

日本もこうした“多様性”の捉え方が進んできているものの、様々な物事の判断においてまだまだ旧態依然とした価値基準が残っている側面を感じます。これからのグローバル社会において、日本でもダイバーシティという考え方を標準化させていく必要性があるかもしれません。

ダイバーシティ雇用を行っている企業の特徴

ダイバーシティ雇用を行っている企業の特徴

ダイバーシティを企業経営の観点から捉えると、組織を構成する人材ひとりひとりの違いを認め、それぞれの能力の良さを存分に発揮できる環境づくりがポイントになってきます。これはダイバーシティ・マネジメントと呼ばれています。

ダイバーシティ・マネジメントは、少子化、事業の多国籍化など、様々な人材活用の問題と向き合った時、組織の効率化や、様々な人材の活躍の幅を広げることになります。

ここで大切なのは、どのような立場の人も「等しく」扱われ、それぞれが持つ個性、強みを発揮していけるような仕組みづくりかもしれません。

出典:平成30年6月改訂 ダイバーシティ 2.0 行動ガイドライン(PDF資料)|経済産業省(外部サイト)

生活におけるダイバーシティとは

生活におけるダイバーシティとは

また、ダイバーシティは雇用や働き方だけの問題だけではありません。例えば、日常生活において、多様な人々の暮らしやすさをデザインするものもダイバーシティと捉えられます。

環境や制度が整っており、どのような立場の方も住みやすいといわれる街のデザインや、福祉領域における電動車椅子の存在などもダイバーシティにつながります。

障害を抱える人も、そうではない人も、みんなが心地よく快適に過ごすことができる社会とはいったいどんなものなのかを、普段から意識していきたいですね。

ダイバーシティは今後ますます広がる。これからの未来について

ダイバーシティは今後ますます広がる。これからの未来について

これからの時代、ダイバーシティという概念がより定着し、誰もが平等に過ごせる未来になっていくといわれています。

そのために私たちができることは、まずは、自分の身の回りの存在から、多様な生き方に触れて知見を広げていくことが重要なのではないでしょうか。

自分とは違う価値観や立場の人の存在を知ることが意識改革につながり、ダイバーシティの輪を広げていくことになります。

ダイバーシティと聞くと、「社会に向けて高い意識を持って、多様な人々と大きな何かを成し遂げていくこと」などと難しく考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそうではなく、日々の暮らしの中での小さな関わりあいから、少しずつ理解を深めていくことがもっとも大事なのかもしれません。

まずは、「違い」を知ることから始めてみませんか。

ライタープロフィール

ライタープロフィール
川口 ゆり
フリーランス広報・ライター。北海道札幌市出身、東京都在住。IT企業の人事・採用広報を経て独立。BtoB企業で採用業務に従事した経験から、ダイバーシティやジェンダーなど社会問題に深く関心を持つ。業界紙での執筆や、オウンドメディア記事・広報コンテンツの企画・取材・執筆をはじめ、モデルとして企業広告に出演するなど幅広く活動。

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